2023年5月21日
吉原毅(城南信用金庫)さんが原発なくす富山の会で基調講演
20日午後、原発をなくす富山県連絡会の2023年度総会がおこなわれました。
記念講演の講師は、あの城南信用金庫の吉原毅(よしわらたけし)さん。
原発事故後、吉原さんは城南信用金庫として、原発再稼働反対を明確に打ち出し、原発に頼らないエネルギー政策への転換を訴えてこられました。また、同信金は、再エネ、省エネへの投資に積極的に関わって来られました。
記念講演の内容は多岐に渡り、1つ1つ納得するものでした。いかに原子力発電のエネルギーコストが高く、自然エネルギーのコスト削減が進んできたか、ここにこそ希望があるのだと強調されました。そして仮に西日本で福島第一原発並みの重大事故が起きれば「日本」全土が人間が住めない国になってしまう、取り返しのつかない事態になると警告されました。現在、岸田内閣は日本の防衛を理由に敵基地攻撃能力の保有を狙っていますが、そもそも原発を狭い日本各地に林立させていて、これを攻撃されればひとたまりもない、原発こそが最も危ない爆弾だという認識を示されました。
現在、太陽光パネル生産コストが大幅に下がっています。これを農地に隙間を開けて設置する方式のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)が、各地で踏み出す動きが広がっています。農産物を収穫しながら、発電した電力を売ることで副収入を得る。現状の厳しい農業経営にとっても、そして自然エネルギーへのシフトを強力にすすめ上でも、大きな可能性があります。
吉原さんは、このソーラーシェアリングを日本の農地で行うなら、単純計算で現在の農家収入の10〜20倍になるとの試算を示されました。
自然エネルギーのポテンシャルは、もはや原子力発電の比ではなく、いかに早く原発からの依存脱却するかしかないのです。