2022年7月22日

「統一協会とは知りませんでした」という発想そのものが邪悪

投稿者: hi_sakamoto

元首相の安倍晋三氏が背後からの銃撃によって命を奪われるという、あってはならない事件が起き、日本中を震撼させました。心からお悔やみ申し上げます。

この事件の背景には、犯人とされる人物の家庭が、旧統一協会(教会)=世界平和統一家庭連合の霊感商法による被害をうけており、その恨みからの犯行であったことが明るみになっています。安倍氏が、統一協会の機関紙の1面に何度も登場し、統一教会の行事に同教会を持ち上げるスピーチをしており、これが統一協会の悪行にお墨付きを与える結果となっていたことは、否定しようがありません。「統一教会」から「世界平和統一家庭連合」への宗教法人の名称変更が、長きにわたって許可されてこなかったのに、突然許可となるという不可解な動きについても、2015年当時、文部科学大臣であった下村博文氏の深い関与が疑われています。

彼ら以外にも、自民党国会議員、地方議員、首長らが、統一協会から選挙応援を受けているなど深いつながりが指摘されています。

政権中枢はもちろん、富山県の末端の地方議員まで同様に統一協会とのズブズブの関係であったことが、ここにきて急速に明らかになっています。

チューリップテレビさんの取材は気合が入っています。圧力に屈せずこの姿勢を貫いてほしいと思います。

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富山県内の政治家と統一協会のズブズブの関係

2021年5月30日に行われた統一協会の団体「富山県平和大使協議会」が主催する集会(「オープンカレッジ」)に、藤井裕久富山市長、田畑裕明衆議院議員が来賓として挨拶、稗苗清吉県議会議員にいたっては同協議会の議長として主催者挨拶までしています。

→平和大使協議会の活動紹介のリンク)←早速ページが消されています。どういう力が働いたのでしょうか。問題ないと考えているなら、そのまま掲載すればよいでしょう。よほど後ろめたいのでしょうね。下の画像は、消されたページに掲載されていが本文のスクショですのでよくご覧ください。

その後も続々と政治家と統一協会との関係が明らかになっています。新田八朗富山県知事、角田悠紀高岡市長が、統一協会の集会や行事に招かれ挨拶、講演、挨拶、そして選挙でも実働部隊として応援をしてもらっていることが発覚しています。

統一協会は、病気や家庭の悩みなど人々の弱みにつけ込んでキリスト教を標榜した教義なるものを信じこませ、多額の寄付や高額な商品を売りつけています。数百万円、そして財産を売り払ったり借金させたりして数千万円、中には億を超える寄付もさせているというのです。安倍氏を殺害した人物の母親はそうした被害者の一人です。統一協会問題は古くは70年代から知られてきましたが、同協会の反社会性がクローズアップされたのは80年代後半〜90年代でしょうか。桜田淳子や山崎浩子の「合同結婚式」がワイドショーでも取り上げられていたことが記憶に残っています。統一協会の信者は、信仰・布教名目でタダ働きさせられ、たとえば「珍味売り」もかつては珍しくなかったと思います。その信者を、自民党の選挙に無償で提供したり、国会議員の秘書として提供したりと、それは喉から手が出るような便利は存在だっただろうと思います。

本来なら宗教法人格も取り消しをされておかしくない実態にあるのに、政権党に浸透し政権の庇護のもとに、それを免れていたと考られます。

「統一協会とは知りませんでした」は邪悪だ・・・内田樹さんの言葉が言い得て妙

こうした集団から支援を受けて選挙を行ったり、またそれらの集団の活動・集会への賛意を表明したりして、相互依存する関係がどんな意味を持っているかは、考えればすぐわかることです。富山県内の政治家諸氏は、これまでの行為を重く反省すべきです。

しかし彼らから発せられる言葉は、「よく知りませんでした」「調査してみます」といった感じのもので、無責任、無自覚であると言わざるをえません。しかし、もしこれが、知っていてそいう無知を装っているなら、それはそれで罪は重いと思います。

本日ツイートされた内田樹さんの言葉が、言い得て妙です。

「知りませんでした」という発想そのものが「邪悪だ」というのです。

Podcast さかもっち〜ずトーク!

077_統一協会とは知りませんでしたと逃げる人たち20220722