2023年9月19日

『福田村事件』で朝鮮人差別や集団心理を考える

投稿者: hi_sakamoto
16〜17日に党本部で行われた会議(全国青年学生担当者会議)にわせて上京した際、到着時間を少し早め、渋谷のユーロスペースで『福田村事件』を観てきました。
100年前の9月1日、関東大震災が起こりましたが、その際に多数の朝鮮人が虐殺されました。「朝鮮人が日本人を襲う」、「井戸に毒を入れる」などの流言(デマ)が広がり、各地に自警団がつくられ、多くの朝鮮人が殺されました。その背景には日本の朝鮮植民地支配の国家犯罪と、朝鮮人への蔑視思想が深く存在することをみることが大切だと思います。映画「福田村事件」の監督も指摘しておられますが、社会の中にあるさまざまな差別が、巨大な犯罪を生み出す要因になるのではないかと思いました。

差別意識が蔓延する社会で、ひとだび特定の集団への攻撃的行動に火がつくと、もう誰も民衆を止められなくなるという様子が描かれています。
朝鮮人や社会主義者、被差別部落民を自分たちより低いものとして、また、恐れの対象としてみる社会の空気を、メディアが率先して作っていたという描写が秀逸てした。
当時の社会状況、国民の思想状況などをよく捉え表現した映画だと思います。
ポッドキャストで福田村事件など関東大震災の際に起きた朝鮮人虐殺事件やその背景などを考えたことをお話ししました。『しんぶん赤旗』日曜版(9月3日号)でも、その当時の朝鮮人差別や虐殺が起こる背景などが丁寧に解説されていました。