2021年9月22日

選挙に基づく合法的な政権樹立を、旧勢力が武力で転覆を目論んだ場合

投稿者: hi_sakamoto

メモ的に。

前投稿のように、日本共産党が選挙を通じて国民の支持をえて議会での多数を獲得して政権につくという方針はいささかも揺るがない方針です。

しかし、理論的な問題として、現勢力(与党)に対して新勢力(野党)が選挙で多数を占めた場合に、現勢力が素直に政権を移譲しない【自衛隊など実力組織を用いて叛乱をおこし、権力の移譲を阻止しようとするなど】可能性はほとんどないとはいえ、しかし「絶対にない」と断定することもできません。国民が選挙で政権交代という判断をしたのに、万が一それを暴力(軍事力)で阻止しようという企てがあった場合に、どのように対処するのかをあらかじめ想定しておくことは、政権を担おうとする者としては当然のことでしょう。そして、そのような叛乱を起こさないような、平時から自衛隊や警察(実力組織)にたいするシビリアンコントロールを効かせておくことは極めて大切なことですし、またそうした叛乱を許さないような確固としたこく国民世論を形成しておくことも必要でしょう。

また、政権移譲が平和的に行われた後に、自衛隊や警察などの実力組織(の一部)をつかって新政権を転覆しようとする試みは「絶対にない」と言い切ることも、空想的態度と言えます。権力をめぐる複雑な力学をリアルにみることができない勢力は、政権担当能力がないと言ってもよいでしょう。

かつて国会で「日本共産党が政権をとった際に(もちろん合法的に)、自衛隊はその政権に従うのか?」と質問されて、自民党政権は「そのようなことはない」と答えていたのですから、それはつまり自衛隊はシビリアンコントロールが効かない組織ですよと言っているに等しいわけで、なんとも恐ろしいバカな政治だと思ったものです。

さて、そのような叛乱が起きないと断定してはならないことは、今年1月のアメリカ合衆国で起きたトランプ支持派の国会占拠事件でも明瞭になりました。

トランプに「集まれ」と煽られた多数の群衆(トランプ支持者)=中には元軍人でつくる民兵、さらに現役軍人も一部含まれていたというのです=が国会議事堂を取り囲み、警備を突破し、壁をよじ登り、ドアやガラスを割って侵入、奇声をあげながら大統領選の最終結果を決める審議中の議事堂を占拠したのです。議員たちは議場から退避するなどして、議事がストップしました。

最終的には、州兵によって彼らは排除され多数の逮捕者が出て、1名が死亡したといいます。21世紀の近代国家で、まさかこのようなことが起こるとはだれも想像しなかったと思います。目を疑うほどの光景でしたが、現にこうした騒乱があのアメリカで起こったのです。

東口玄関から群衆が連邦議会議事堂の建物に押し入ろうとしている姿

作者TapTheForwardAssist
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=98670006から

今回は、現役軍人が組織的にトランプに煽られ叛乱を起こすという最悪の事態にはならなかったわけですから、米国ではシビリアンコントロールが効いていたとも言えます。それでもこうした事態が起こりうるのです。合法的政権移譲を暴力によって阻止しようとする者たちに対して、指をくわえてそれを受け入れることは、合衆国国民に対する国家の責任を放棄することになるのです。だから、こうした叛乱を、実力で阻止するのは近代国家としては当然のことなのです。

ウィキペディア「2021アメリカ合衆国議事堂襲撃事件」のスクショ

ウィキぺディア「2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件」

 

フォトグラファーが見た驚愕の光景 アメリカ議事堂襲撃事件スクショ

フォトグラファーが見た驚愕の光景 アメリカ議事堂襲撃事件(GLOBE+より)

日本共産党が、以上のような、仮に実力によって合法的政権の樹立を阻止しようとしたり、また合法的政権を暴力によって打倒しようとした者たちが現れた際に、国民世論の圧倒的支持を背景にそれらの暴動・叛乱勢力から新政権を守り抜くために、現にある警察力などの実力組織を用いてそれを阻止するというのは当然のことであると、早い段階(1961年の綱領確定までに)で明確にしていたのです。当時これを「敵の出方」論という言い方で表現していたのですが、これを自民党政府が逆利用し、「日本共産党は政権を暴力革命で転覆しようとしているのだ」と意図的に歪めてデマを流布してきたのです。そうした攻撃が繰り返し行われることによって、日本共産党への誤解が助長されてきたため、それを避ける意味でも「敵の出方」論という表現をしないこととしたのです(2004年の綱領改定)。