2021年10月10日

当面米価支える緊急の対策を。そして、コメを市場に委ねるな!

投稿者: hi_sakamoto

米価の暴落が農業者を直撃しています。今回富山産のコシヒカリが1俵2千円も下落して11,000円となりました。本来お米を作るには1俵15,000〜16,000円が必要と言われているそうですから、今年のような価格では全く話になりません。毎年毎年、「値段がまた下がった」とか「価格の下げ幅が昨年より小さかった」などと価格の上昇・下降に(というか、下がっていくばかりでしょうが)振り回されているだけでは、解決はの方向性が見えてきません。コメを作りながら、「持ち出し」になるような状態で、一体誰が農業を、米作りを続けようと思うでしょうか。

米価の低下に対してこれに対応する「保険」に入っていれば、下落した部分の多くを補償してくれるのですが、とは言え、その補償額も過去の5年間の最大・最小価格の年の分を除いた真ん中の3年間の価格の平均の9割しか保証されないそうです。(⇦ややこしいですね)つまり、下落したとしても100%は保障されないのであり、結局売り上げが確実に減るいうことです。小さな農業経営者では保険に入らない人が多いそうですから、米価の下落はた農家を直撃することになります。また、大規模な農家は量が大きいですから、わずかの下落でも莫大な金額の減収になります。ましてや、1票2000円の下落ならどれだけの額が減収になるでしょうか。

今回、約30万トンのお米が余っているそうですが、それを市場から隔離し、価格の調整を行うべきです。そしてそのお米は、苦しむ学生さんや困窮世帯などへ提供するなど、対策を打つべきです。

また、ミニマムアクセス米の77万トンの輸入を中止することも必要でしょう。そもそも輸入の義務ではないのですから。

9月25日の坂本ひろし事務所びらきで挨拶された、水越久男農民後援会、富山県農民連副会長は、コロナ感染拡大による需要低下によって米価が下がることは昨年から当然予想されていたことだが、政府は全く何も手を打ってこなかった。そして、このまま行けばまた来年も米価が下がる。だから適切な対策を打つべきなのだ。さらに選挙で自民党を打ち負かさなければならない。かつて自民党は、嘘であっても「TPPは絶対反対」と農業を守るようなことを言っていたが、それは農業者の自民党からの離反を恐れてのことであり、選挙対策だった。今回自民党がこの米価暴落についてまともに言っていない。

もう自民党は、農業と農民をそういう風にしか位置付けていないのでしょう。

「TPP 絶対反対 自民党」で検索すれば出てきます

日本の食料を完全に市場任せにしてしまったことが根本問題です。だから、今回のようなコロナ感染による需要減によって、価格はたちまち下落をするのは当然です。日本の食糧、つまり日本人の胃袋をささえる一番大事な主食を、市場という不安定なものに任せてしまうというこの発想そのものを根本的に改めなければなりません。