2020年7月26日

『モラルの起源』角田達也(岩波新書、2017)

投稿者: hi_sakamoto

社会を成り立たせる上で、抜け駆けやフリーライダーを抑制する仕組みが必要になるのですが、その際、不公平感、懲罰感情を表す人の表情の表出が大きな力を発揮します。私たちは周囲に人の目があると「私は今どう見られるか」を意識しますし、目線が向けられていると感じると緊張もします。その目が私に対してポジティブなのか、またはネガティブなのか、あるいは無関心なのかを、とても気になるものです。「目は口ほどに物を言う」わけで、そこを見極めながら集団の中でよりストレスのない行動を選択していくものです。

「目の威力」を利用して、120円を払わずジュースを持ち帰る人を抑制しようと、事務所飲料冷蔵庫前にポスターを貼ってみました。皆さんの善意によって成り立つジュース販売で、よくある田舎の無人野菜販売所と一緒です。果たして今月はどのような結果が出るでしょうか。