2021年11月27日

組合員の政党支持率第一党が自民党で、野党共闘に水を差す連合会長のおかしさ

投稿者: hi_sakamoto
podcast「さかもっち〜ずトーク」から引用

連合会長が総選挙前から野党共闘に横槍をいれて、立憲民主党が日本共産党と選挙協力をしないように圧力をかけ続けてきました。これは、自民党、公明党、日本維新の会から「理念の全く違う党が選挙で協力するなんて野合だ」などと野党分断攻撃が激しく行われたのと機を一にしたものと考えるのが妥当です。選出されたばかりの芳野会長の最初の仕事は、体制擁護勢力の一員として野党の内部からの分断を行う役割だったといってもいいでしょ。そもそも、新自由主義の経済ー非正規雇用の拡大、社会保障削減などーを食い止め、平和・民主主義の破壊などに突き進む自民党政治に「待った」をかけ国民の暮らしを守るのが労働運動の使命なのですから、労働運動の当面の差し迫った政治的課題は、政治を一歩でも前へ進めるために野党共闘を発展させることなのです。しかし、立憲民主党への連合の影響力をいかに保持するかということに血道を上げていたのです。
しかし、その連合組合員の政治意識動向はどうかといえば、連合執行部の思うようには動いていないのです。2019年の参院選に際して連合組合員に対する大規模な調査があります。
https://www.iewri.or.jp/cms/archives/2020/07/intlecowk-202071101.html
この調査によると、2019年参院選時の組合員の政党支持率の第一党が実は自民党(24.5%)であったこと、そして、参院・選挙区で組合員が一番多く投票したのが自民党候補だったのです。連合執行部の指示する党や候補に組合員が真面目に入れているのかどうかといえば、そうではない。
連合の政治的求心力がどれほどのものだったかということが言えるのです。
この調査の中で、【自民党の支持は高い一方、組合員の中の自民党政治への批判もかなり強いのであり、その思いにマッチした働きかけが大事だ】と指摘されています。
「自民党政治ではダメだ、そのためには野党がかつてのいきさつや理念の違いを乗り越えて団結し、新しい道を切り開くことが必要だ」という提起が連合執行部からなされ、投票行動を呼びかけることが、自民党政治を変えて欲しいと願う組合員の気持ちに適った提起ではないでしょうか。
それに反して、「野党共闘はダメだ、共産党とは一緒にやれない」という連合会長の圧力に影響をうけた立憲民主党の候補者が、野党共闘にかかわる言動を控え(実際に富山の立憲民主党候補は「共闘」のきょの字も発していませんでしたし、野党間協議にも応じなかった)とか、共産党とは一緒にマイクを握らないとか、そういう消極的な対応をとり続けた結果、組合員の目にも国民の目にも本気で政治を変える気があるのか?といった疑問を広げた可能性があると思います。そのような間隙を縫って、「身を切る改革だ」と何かやってくれそうな感を全面に押し出した日本維新の会が伸長するという最悪の結果を産んだのだと思います。
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