岸田さん、核保有国と非保有国のどちら側にたって「橋渡し」するつもりなのですか?
核兵器禁止条約の第一回締約国会議が6月21日からウイーンで開催されます。2017年7月核兵器禁止条約が採択され、2020年10月に50カ国が批准したことで2021年1月に発効されるにいたりました。2022年6月20日現在、批准国は65カ国となっています。富山県内では、核兵器禁止条約を政府に求める意見書を採択するよう自治体に求める運動が粘り強く取り組まれ、昨年は入善町、黒部市がその意見書決議をおこなっています。全国ではすでに地方自治体の35%(644自治体)で採択がされています。
こうした世論をさらに広げて、日本政府が同条約を批准するようにさらに努力していかなければなりません。
6月20日昼、第1回締約国会議の開催に呼応して、県内の民主・平和諸団体・個人が富山駅前CiC前に集まり、日本政府も核兵器禁止条約を批准せよ、締約国会議にオブザーバー参加せよ、と訴えアピールしました。
日本共産党を代表して、私・坂本ひろしが挨拶しました。
締約国会議へは、軍事同盟であるNATOに加盟する諸国からもオブザーバー参加国が生まれ、当初のドイツ、ノルウェーにベルギーやオランダも加わることが明らかになりました。米国との軍事同盟を結ぶオーストラリアも参加します。
一方、日本政府は、核兵器禁止条約には一貫して不参加の立場を崩しません。批准国がどんどん広がる中で、唯一の戦争被爆国日本がこの条約に参加すれば、どれほどのインパクを世界に与えるかは火を見るより明らかです。
岸田首相は、「核兵器国と非核兵器国の分断を深めてしまう」として、核禁条約には参加しないとし、その代わりに核保有国との「橋渡し役」を目指すのだというのです。
これは、日本が米国の核抑止戦略に追随し、「日米同盟」のもとで米軍の第二軍としての役割から抜け出す意志がないことを示しています。
「橋渡し」というなら、核兵器禁止条約を広げる側に立って核兵器にしがみつく諸国の側へ橋を渡し、「こっちに来なさい」というのが筋でしょう。
岸田さんは核保有国の側に立ちつづけ、世界の安全保障環境は厳しくなるばかりだ、「核の傘」による抑止力はまだまだ必要だ、といいながら、核非保有国にむけて橋を渡すふりだけをしているということです。岸田氏をあやつる安倍元首相は「核共有を」と叫びんでいますし、自民党に軍拡をけしかける日本維新の会は「非核三原則」は昭和の価値観だと非難し、核保有を主張しているのです。核保武装を叫ぶ者たちが取り巻きにいて、自民党・岸田政権がまじめに核兵器廃絶へ向かうとは誰が思うでしょう。
こうした核保有、核抑止力にしがみつく政権を終わらせなければなりません。
日本共産党は、核兵器廃絶にむけて長年この課題を重視してきました。党の代表として、笠井亮衆議院議員を同会議に派遣しています。笠井さんから、核兵器禁止にむけた世界の熱い議論の様子がリアルタイムで届いています。参加している世界の人々からは、「なぜ原爆の悲惨さを一番知っている日本が核禁止条約参加しないのか」などと声がかかっているとのことです。
核兵器禁止条約第1回締約国会議(6・21~23)に出席のためウィーン到着🇦🇹早速19日明朝から関連行事「市民社会フォーラム」国会議員セッション🤝20日「核兵器の人道的影響の第4回国際会議」👍「核対核」「力対力」乗り越える世界の非核平和の流れ促進へ、被爆2世の日本共産党国会議員として力尽くします❣️ pic.twitter.com/muPDjzQ6G0
— 笠井あきら (@akibacsi) June 18, 2022