砺波市を感染震源地にしないためにーチューリップフェア開催の再検討、感染対策の抜本的強化を
チューリップフェアが目前ですが、急速な感染拡大をうけて、党としてフェア開催の再検討をもとめる緊急の申し入れを行いました。夏野修市長は、30万人規模の当初目標を引き下げないといい、様々な工夫をこらして「蜜」を避ける方策を追求しているようです。
地元紙「北日本新聞」4月11日付では、そうした市の努力を紹介しながら、記事の最後を「市が入場目標を達成できれば、感染症と共生するウィズコロナや、危機を乗り越えるビヨンドコロナの実践例になる。コロナ禍でのイベント再開に向け、一つの試金石となりそうだ。」と締めくくっています。
菅首相の「東京五輪、人類がコロナに打ち勝った証に」的な感じがします。
砺波市民を実験台にしてしまわないかと危惧します。運良く「来場者30万人を達成し、かつコロナ感染を防いだ」という結果になればいいかも知れないが、そうなる保証もない。
富山県では4月初旬から感染者が急速に増えてきてついに4月14日、「富山アラート」を発しました。現在ステージ1ですが、これを2や3にしないために、県民に感染対策を呼びかけているところです。現在ステージ2に移行する際の4つの基準点のうち3つは満たしており、ステージ2への移行の可能性は高まっています。
今回の申し入れでは、様々なマイナス要素を覚悟の上で「中止」することを求めています。これが、現時点で必要ではないかとの判断がありました。
「ここまできてしまった以上は引き返せない」という実態も役所の中にはあるのではないでしょうか。行政のトップに進言する人はいないのでしょうか。
そんな現状も踏まえ、もし開催するとしても、そのなかで最善の対策をを行うよう提案しています。
日本共産党砺波市委員会 委員長 境 欣吾
日本共産党呉西地区委員会 委員長 瘧師 浩元
日本共産党富山県委員会 コロナ対策本部長 坂本 洋史
砺波市を感染震源地としないために、となみチューリップフェア開催の再検討、感染対策の抜本的強化を求める要望書
全国的に新型コロナ感染の第4波が襲来しており、「まん延防止等重点措置」が10都府県で適用されるなど、重大な局面に入っています。
富山県では感染状況を「ステージ2」へと移行するための指標4点のうち、3点が超過しており、新規感染者数や変異株がともに増加傾向にあるなど、予断を許さない状況にあるとして、14日、「富山アラート」を発しました。その後、富山県でも、16日17日両日、1日で20名の感染が発表されています。
こうした局面で、富山県内各地のイベント・祭りも中止、縮小を決定しています。砺波市でも「となみ夜高まつり」、「第69回庄川観光祭」も中止を決定しています。一方で、来場者数が県内で最も多いとなみチューリップフェアについては目標を30万人規模のまま引き下げず、予定通り実施するとの判断は、となみチューリップフェアを通じて砺波市民に感染を拡大し、感染源・クラスター発生を生む重大事態を招きかねません。「ここまできたら引き返せない」という発想が、市民の命を預かる行政の正しい判断をゆがめることになってはいけません。
以上をふまえ、次のことを求めます。
- となみチューリップフェア中止を決断すること。
- 中止しない場合は、早急に次の点で改善をはかること。
- 入場規模(目標)を少なくとも半減するという明確なメッセージを発する事。
- 飲食店の出店を取りやめること。その際の関係事業者への補償を行うこと。
- 入場者の制限をより実効あるものにするために、入場者数の時間毎の制限に加え、滞在時間の規制を行うことや、砺波市民むけ無料入場券所持者についても一般来場者と同様の扱いとすること。
- 「まん延防止等重点措置」が行われた地域からの来場者を制限する具体的な措置を緊急に具体化すること。
- チューリップフェア来場の強い動機となりうるブルーインパルスの曲芸飛行の中止を、国・自衛隊や関係機関に対して通告、要請すること。