2021年3月21日

地域と国土を形づくる農業が、今こそ大切にされなければならない。

投稿者: hi_sakamoto
今日は朝から年に一度の村恒例の江浚い(えざらい、いざらい)作業でした。
村総出で、水路に溜まった泥や草木を引き上げ、田植えにそなえます。
インターネットが世界中をリアルタイムに繋ごうが、AIがどんなに労働を変えてしまおうが、江浚いをはじめ地域の農作業は変わることなく続くでしょう。江浚いを自動運転の機械がやってくれるわけではありせんから。
しかし、この重労働は、人々のつながりを強め、地域社会を維持していく貴重な作業でもあります。先人が切り拓き受け継いだ土地を守ってきたからこそ、今この環境も保たれ、地域の人々の絆を維持しているのです。
自民党政権は、外国へ日本の農産品を付加価値をつけて高く売るやり方が「攻め」の農業政策だみたいなことを言ってますが、そんな道に農業の困難を解決する現実的な可能性などほとんどありません。
そうではなく、今現にここにある、地域を支えている農業を土台から強化するために、農業を基幹産業としてしっかり位置付けた国づくりを推進することです。このままの農政をあと10年放置すれば、本当に国土も地域も崩壊します。
そうした理屈はさておき、作業する人々の姿がかっこいい。
元区長さんは周辺の農地や水路に非常に詳しく「この洪水調整池の排水門の高さは●●さん宅前の水路の高さから50センチ低く作らせてあり、調整池の機能を最大限発揮できるようになっている・・・」などと教えてくれました。(不正確かもしれませんが、こんな感じの話をしておられた)
よく考えられた土木工事がなされているのだと感心しました。
そうやって農地や農作業の細かい話やら、●●さんの長男が就職して・・・、●●ちゃんはいま大学に行っている・・・などなどローカルな話やらが交わされつつ、重労働の作業にみんなが一心不乱に集中するのです。このような日々の暮らしの中の交流や会話が、地域の人々の間に強い絆と郷土愛を作っているのだと思います。